


食物繊維の役割とは
食物繊維は消化・吸収されずに、小腸を通って大腸まで達する食品成分です。便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっています。
厚生労働省より引用
昔は食べ物の残りカスで、なんの効果もないと思われていました。今では便秘や胃腸のトラブルには食物繊維というくらいに健康で意識されるポイントになりました。
猫にとっても、食物繊維の必要性が認められたといっていいでしょう。それは猫は自然の中でも草や植物を食べたりしていた事からもわかります。
猫にとっての食物繊維
- ヘアボールコントロール
- 下痢や軟便を整腸
- 便秘症状の改善
- 血糖値の抑制
- 消化にとってはやや悪い
猫は毛玉を吐きます。これは毛づくろいのときに飲み込んだ毛を吐くためです。食物繊維が豊富なキャットフードを食べていると、胃の中の毛玉を便として排出するので、猫は吐きにくくなるのです。
獣医師によりますと、猫は血糖値が上がりやすい生き物といいます。そしてシニア猫になると糖尿病にかかりやすくなるそうです。食物繊維は胃腸トラブルだけでなく、血糖値上昇を緩やかにするものと考えられています。
ただ手料理や猫草などで繊維質をとりすぎると、消化に悪くなります。キャットフードでも極端に繊維質を多くしすぎてはいないものです。獣医師監修のキャットフードでは特に栄養バランスに気を使っています。
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成分表示だけでいい?
食物繊維は多すぎても少なすぎてもいけません。
多すぎると便秘。少なすぎると下痢や軟便。ヒトでも猫でも、繊維質が少なすぎたり多すぎると胃腸にトラブルが起こります。
実際のキャットフードの成分表示を見てみましょう。
ピュリナワンの例
◆ピュリナワン
・粗繊維 4%以下
・野菜類は少ない
・栄養をサプリで補う
ロイヤルカナンでは「粗繊維」が8%~10%含まれる種類もあります。成分表示では、「粗繊維」という表示がされていますが実際の食物繊維量とは違いがあるものです。
胃腸を考えたキャットフードのレガリエでは、天然の野菜とオリゴ糖などの乳酸菌が入っています。成分表示の「粗繊維」だけでは、お腹のトラブルは改善されないのです。
ヒトでも「野菜食べてるのに胃腸が悪い」という人がいます。乳酸菌を試してみたら変わった。猫にとっても、腸内細菌が関係しているので、繊維質だけだと変わらないこともあるのです。
キャットフードの基準「AAFCO」では繊維の量について明確な基準を出していません。キャットフードの粗繊維では3%~10%で、5%ぐらいが多くなります。プレミアムキャットフードでも3%~8%前後で、天然の野菜や果物で健康に配慮してあります。
粗繊維と食物繊維の違い
水に溶けないセルロースやリグニン、水に溶けるペクチンやアルギン酸などの成分があります。さらに消化されにくい性質を持ったデンプン・デキストリン・オリゴ糖などの成分も含まれます。
食物繊維は、魚介類や肉類などの動物性食品にはほとんど含まれず、植物性食品に多く含まれます。おすすめのとり方は、主食の穀類からとることです。
厚生労働省より引用
つまり、食物繊維はごはん(米、小麦、いも等)や野菜類や果物類などに含まれているものです。キャットフードでは、炭水化物類の小麦やコーンや米などに食物繊維が含まれているものです。
ごはんの量(炭水化物類)が極端に少ないと、便のカサが少ないので便通が起きにくくなります。少食だったり偏食すると繊維質が少ないので便に異常が出やすい傾向です。
炭水化物類が多すぎたりすると、糖質過剰。血糖値が上がりやすく、糖尿病にもなりやすい。体重も増えやすいので肥満になりやすくなります。猫の糖尿病は命にも関わる問題ですから、軽視してはいけないのです。
「野菜野菜!」といって、便秘が治らない。それは猫でも当てはまるものです。
胃腸トラブルの改善方法
- 猫に運動させる
- 水分を補給させる
- ストレスをためさせない
- キャットフードの見直し
- 繊維質が多すぎず少なすぎない
運動不足だと胃腸や体の機能が低下します。キャットタワーや遊んであげたりして運動不足解消しましょう。猫はストレスがたまると、粗相をしたりいたずらしたりします。嫌がっているのにかまったり、知らない人に抱っこされたり、大きな音をたてるとストレスが溜まるものです。
いつでも新鮮な水を飲めるようにしておきましょう。腎臓病や尿石症などは水分不足から起こります。尿石症や腎臓病は多くの猫がかかる病気ですから、水分補給は大切なのです。
猫用の腸内環境サプリメントがあるくらいですから、猫にも腸内環境は大切なことなのです。キャットフードでも、療法食は病気の猫専用の食事で、健康な猫には向いていません。
猫草は必要?
猫草は必要はありません。普段の食事で足りてない繊維質を補うものです。間食やおやつがわりに食べさせたりという肥満防止などの意味もあります。
猫草は猫が副食のように食べるものです。毛玉ケア目的で食べさせます。ご飯を食べたがる猫に、肥満防止として与えたりとダイエット食という意味もあるでしょう。
給与量の目安よりももっと食べすぎてしまう。キャットフード食べすぎの猫ちゃんには、猫草は低カロリーで我慢させる意味もあります。
そのほかの繊維
他にもキャットフードに含まれる「ビートパルプ」は、便のカサ増しをします。下痢や軟便しがちな猫ちゃんに与えてあげるものです。
「セルロース」という成分も便のカサ増しをします。不溶性食物繊維とも呼ばれて、びちゃびちゃのうんちをきれいな固形にしたりします。水溶性食物繊維は果物や野菜などに含まれていて、便を柔らかくして便秘対策に使われます。
これは「粗繊維」とは違うため、例えばキャットフードの「毛玉ケア」という商品に含まれています。「消化器サポート」などにもビートパルプや可溶性繊維は含まれています。
キャットフードで求められること
1.炭水化物が多すぎない
市販の安いフード。炭水化物が40%以上も入ってます。これは糖質や食物繊維が多すぎたりして、消化に悪くなっています。食べすぎると太りやすくて、糖尿病や他の病気の原因にも。高級フードだと炭水化物を減らして、タンパク質や野菜類などでヘルシーにしています。
2.食物繊維が適量
野菜食べすぎ。雑穀類ばかり・・・。グレインフリーがなぜ人気なのでしょう?それは食物繊維の量も適正で、獣医師監修などで栄養管理しているからです。繊維質は猫にとって適量がよいのです。動物病院の獣医師監修だと、栄養面や病理学から適度な食材を選んであります。
3.食材の品質が良い
動物用の食品。実はどこの何の肉かわからないことも。まだまだ家畜扱いされていて、残りカスのミール(副産物)や品質が悪いものを使っていることも。愛猫は家畜でしょうか?家族でしょうか?人でも食べられるヒューマングレードやナチュラルフードの人気が高まってきています。